minerva2050 午後の愉しみ

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哲学

EU離脱を考える「ヘーゲルから考える私たちの居場所」山内廣隆

「ヘーゲルのカント的国家連合批判」 2016年6月24日この書評を書いている。 おりしも今日、イギリス国民がEU離脱を選択した歴史的な日となった。 .イギリス国民がEU離脱を選択した理由は総じていえば「主権」の回復を求めたということであろう。 それはまさ…

【虚空蔵求聞持法】 中沢新一「雪片曲線論」を読む(2)

さて、中沢新一さんの直覚、わが国における仏教思想の頂点が後にも先にも空海の真言密教であることは疑う余地のないことでありますが、 先だって山岳宗教者としての空海の謎に「虚空蔵菩薩求聞持法」の実践という逸話があります。 辞書によれば、こくうぞう…

中沢新一「雪片曲線論」を読む

雪片曲線論 (中公文庫)(1988/07)中沢 新一商品詳細を見る 「空海にはたくさんの顔がある。 密教の思想家としての空海がいたかと思うと、 能書家にして名文家のアーティストとしての空海がいる。 昔ながらの山岳宗教者として深山に踏み込んでいく空海の中には…

ニーチェを知る事典

ニーチェを知る事典 (ちくま学芸文庫)(2013/04/10)不明商品詳細を見る ミシェル・フーコーは「僕はたんなるニーチェ主義者です。ニーチェ研究ノートだけで数トンあります。」と言った。 ニーチェははじめから最後まで古典文献学者であった。 フーコーはその…

(3)笑うショーペンハウアー

山中問答 李白 余に問う 何の意ありてか碧山に棲むと 笑って答えず心自ら閑なり 桃花流水ヨウ然として去る 別に天地の 人間(じんかん)に非ざる有り (訳 宇野直人) 腹を抱えて笑える哲学書というのものにはそうそう出会えない。 しかしゲラゲラ笑った、痛…

「意志と表象としての世界」ショーペンハウアーを読む(1)

ショーペンハウアーさんがひどく変わったおもしろいオジサンであることはすでに述べましたが、 その代表作「意志と表象としての世界」もまたじつに愉快な哲学書ではあります。 まずは、その序文、読者にこの本を読むにあたっての心得といいますか次のような…

笑うショーペンハウアー (その2)

随感録(1998/10)A. ショーペンハウアー商品詳細を見る デカンショ節というのがありますね。 ♪デカンショデカンショで半年暮らす あとの半年寝て暮らす 言うまでもなくデカルト、カント、ショーペンハウアーをもじった寮歌ですが、 哲学の系譜でならデカルト…

目からウロコの「そうだったのか現代思想」

某友人から現代の哲学の入門書を求められてのレビュー。 やっかいなこの世界、なるほどと腑に落ちる入門書としては 小坂修平さんの「そうだったのか現代思想」をお勧めします。 そうだったのか現代思想 ニーチェからフーコーまで (講談社+α文庫)(2014/02/14…

空海と最澄

空海の夢(2005/12/30)松岡 正剛商品詳細を見る 平安時代、空海と最澄という二人の秀才がほぼ同じ時期に登場したのは歴史の不思議である。 日本における仏教の哲学的思惟はこの二人に極まる。 延暦二十三年(804)同じ遣唐使船団に,最澄は「還学生」空海…

ニーチェ先生 ショーペンハウアー(その3)

幸福について―人生論 (新潮文庫)(1958/10)ショーペンハウアー商品詳細を見る ペシミスト(厭世主義者)といわれたショーペンハウアー先生がまさか「幸福について」語られると、少し鼻白む気もしないではないのですが、 気取った哲学的表現はともかくとして、…

「日本の弓術」オイゲン・ヘリゲル

日本の弓術 (岩波文庫)(1982/10/16)オイゲン ヘリゲル商品詳細を見る 奇跡的な名著です。 一方、歴史的にはじつに不幸な運命の書でもあります。 「弓術と言えば弓を一種のスポーツの意味にとり、したがって術をスポーツの能力の意味にとるのが、まず手ぢかな…

「ピエール・リヴィエールの犯罪」ミシェル・フーコー

「1835年6月3日、フランス、オーネー町の農家で40歳くらいの女性とその娘さらに息子の幼児がナタで惨殺されるという猟奇的殺人事件が発生した。 目撃者の証言により犯人は女性の長男ピエール・リヴィエール20歳と判明したが逃亡、1ヵ月後に逮捕さ…

「千のプラトー資本主義と分裂症 」(1)

千のプラトー―資本主義と分裂症(1994/09)ジル ドゥルーズ、フェリックス ガタリ 他商品詳細を見る 人は大きな出来事の渦中にあると、実際本当は何が起こっているのかわからないもののようです。 おそらく百年ほどの時間を経て振りかえるとき、 やっとあの瞬…