minerva2050 午後の愉しみ

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自然農法「甘夏のジャム」

それは現代の魔法である。

自然には人間が考えるより複雑で精緻で科学力の及ばない不思議のちからがあるのだろう。

なにげない甘夏のジャムひとつにわたしの舌は確実に反応し、さわやかな快感をあたえてくれる。

届いた甘夏とレシピそのままの作品がこれである。

携帯カメラで

季節ごとに農薬、化学肥料をいっさい使わない自然農法の野菜や果物を届けてくれる親戚がいる。

自然農法と一口に言ってもその徹底と継続は想像を絶する日常的努力が必要なのだ、と知る。

とくに果樹となれば木につく虫をピンセットで一匹、二匹と捕っていく、永遠に続くかと思われる作業を根気よく続ける。

「防虫剤を撒けば一発で済むだろう」と見ている街場のわたしに答えることもなく黙々と続ける。

野菜の種子はすべて自家採取である。

もう十年以上続ける交配と優生選択から生まれた種子をわが子のごとく愛でる。

思えば、

某一流企業の部長まで勤め上げた男が、定年を機に田舎に移住し農業をはじめ、

アマチュアゆえの、あるいはインテリゆえの特権であろうか、自然農法に取り組み始めた。

一年365日夜明けとともに畑に出て汗をかく晴耕雨読の日々がよく続くものだと感心する。

いまでは、農家から管理を依頼される農地が増えるばかりだ、と笑うこの男の第二の人生は、

伊那谷の「老子」より老子らしい。

日に焼けたおとこの笑顔を思えば、わたしより10年は長生きするは確かだろうと羨み、

甘夏のジャムをトーストにのせた。