映画「キラーエリート」
惜しいアクション映画でした。
まず実話に基づくおそるべき良質な脚本。
キャスティングも最高、名優ばかり(ジェイソン・ステイサム ライヴ・オーウェン ロバート・デ・ニーロ ドミニク・パーセル エイデン・ヤング イヴォンヌ・ストラホフスキー)これ以上はありません。
SFXを使わない実写アクションシーンの数々、見所満載。
制作費はたっぷり70億円、これで成功しないはずはないのですが。
しかし映画はみずもの、興行的には失敗作でした。
まず題名がよくない、「キラーエリート」ではあまりに安直で二流映画のイメージ、原作『The Fether Men』のほうが奥行きがあり傑作ミステリーらしい想像力が湧きます。
失敗映画の常道、いい話が多すぎててんこ盛り状態、2時間という映画の起承転結ルールが守られていない。
ストーリーを刈り込んでゆっくり重厚に見せるとよかったんでしょうに。
監督の責任ということになりますが、御大ロバート・デ・ニーロの出演場面をカットできないつらさ。
このところデ・ニーロ出演作が当たらない、どうも仕切りぐせが悪い結果ばかりでている。(デ・ニーロの大ファンなんですが)
ハンターの役どころを端役で仕上げていれば物語がくっきり浮き上がって傑作になっていただろうに残念。
おそらく公開後相当責任のなすりあい劇があったでしょう。
それでも2時間あっという間に楽しめる快作ではありました。
余禄は原作を読んでみたい。
ストーリー
1981年。傭兵兼殺し屋であるダニーは、嫌気が差した仕事から足を洗って恋人と共に平和な暮らしをしていた。しかしある日、ダニーの元に彼の師匠であるハンターが人質にされているポラロイド写真が送りつけられる。
ハンターの身元と多額の報酬を引き換えに要求されたのは、彼が失敗していた「オマーン族族長の息子たちを殺害した3人の元SAS隊員を事故に見せかけて暗殺する」という極めて難しい仕事であった。
ダニーはデイヴィスとマイアーという2人の仲間と共に作戦を実行するが、彼らの前にはSAS出身者たちが同じ元SAS隊員を過去の敵対者による報復攻撃から守るために結成した秘密結社「フェザーメン」から送り込まれたスパイクが待ち構えていた。