映画「ジャッカルの日」職人芸の粋
ひさしぶりに「ジャッカルの日」を観ました、年月を経ても色あせない名作ですね。
今日は、とくにフレッド・ジンネマンのフィルム編集に職人芸の粋をみたような気がしました。
どのシーンもあともう一秒見たいと思うその瞬間にフィルムを切ってつないでいる。
全編音楽なし、セリフと効果音だけで緊迫度がましていく彼独特の手法にも舌を巻く。
よほどの苦労人なんでしょう。映画作りの全てを知っていて決して口には出さない、そんな人のようです。
セピア調の色彩がいかにもヨーロッパという雰囲気にしています。
原作はフレデリック・フォーサイスの出世作、当時わが国でもベストセラーとなりました。
しかし「ジャッカルの日」といえばこの映画です。
フレッド・ジンネマンには『真昼の決闘』『地上より永遠に』『尼僧物語』『わが命つきるとも』と多くの名作がありますが、
わたしが、ただ一本を選ぶなら「ジャッカルの日」です。
「ジャッカルの日」
1960年代始めのフランスでシャルル・ド・ゴール大統領暗殺を企てるテロリストグループ「OAS」が接触した、プロフェッショナル暗殺者についてのスリラー小説である。