映画 扉をたたく人
扉をたたく人 [DVD] (2009/11/20) リチャード・ジェンキンス、ヒアム・アッバス 他 商品詳細を見る |
なによりもこの映画を製作した勇気あるスタッフに拍手をおくりたい。
映画を創るとは同じこころざしの人が数十人はいなければならい。
監督、脚本家、俳優、撮影監督、編集者など、そしてこんな地味な映画でもなんとか商業ベースに乗せようとする製作者。
もちろんそれぞれの人が職業人としてこれで飯も食っていかねばならないというリスクを負う。
9.11後のアメリカにおけるイスラム系の人たちの困難な状況を描いて、観客から観賞料をとるのはなかなか難しいこと。
自分のアパートに他人の夫婦が勝手に住んでいたのを許すなんて、実際はこんなにうまくいくはずもないだろうから、現代のファンタジーではあるが、それにしても、
全米封切時はわずか4館のみでの公開だったものが、最終的に270館まで拡大され、6か月間にわたるロングランとなった、というからアメリカ人はわからない。
こんな気のいい人たちばかりならイラク戦争もなかっただろうし、ベトナム戦争もなかっただろう。
映画はリチャード・ジェンキンス、ヒアム・アッバスの好演に助かっている。
あらすじ[ウィキペディアから]
コネチカット州で大学教授をしている62歳のウォルター(リチャード・ジェンキンス)は、妻を亡くし、心を閉ざしていた。ある時、学会のためにニューヨークに出張し、滞在のために別宅のアパートを訪れるが、そこには見知らぬ外国人のカップルがいた。ふたりはジャンベ奏者のシリア系男性タレク(ハーズ・スレイマン)と、アクセサリーを作って売るセネガル系女性のゼイナブ(ダナイ・グリラ)といい、詐欺にあってウォルターの家を貸されたのだった。やむを得ず共同生活を始めた彼らだったが、陽気なタレクはウォルターにジャンベの演奏法を教え、ストリートセッションに誘った。初めての体験に充実感を覚えるウォルター。しかし、タレクは地下鉄無賃乗車を疑われて逮捕され、不法滞在の身を暴かれてしまった。何とかして彼を釈放させようと奔走するウォルターの前に、タレクの母であるモーナ(ヒアム・アッバス)が現われる。