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「ルネッサンスの女たち」ボルジア家を知る

暗黒時代と呼ばれる中世ヨーロッパ、あるいはルネッサンスの時代のイタリアを知るのに最適なテキストが、

塩野七生さんの「ルネッサンスの女たち」です。


ルネサンスの女たち (新潮文庫)ルネサンスの女たち (新潮文庫)
(2012/07/28)
塩野 七生

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ドラマ「ボルジア家 愛と欲望の教皇一族」は近く第三シリーズがスタートするのでしょうが、

より楽しもうとすればこのドラマの解説書ともなりましょう。

取り上げられているのは

イザベラ・デステ

ルクレッツア・ボルジア

カテリーナ・スフォルツァ

カテリーナ・コルネール

ドラマに登場するのはルクツア・ボルジア(第一第二第三シーズン)とカテリーナ・スフォルツァ(第二第三シーズン)です。

とくにルクレツア・ボルジアは全編を通じてのヒロイン、彼女の行く末を見つめるだけで15世紀イタリアのことがわかります。

wowow 

ボルジア家 愛と欲望の教皇一族

全9話

8/7(水)スタート

WOWOW プライム字毎週月~金曜午後2:00

ルクレツア・ボルジア、アレクサンドル6世の娘であり、チェーザレ・ボルジアの妹であるというだけで、

権力闘争と政治に翻弄された不幸な女性だったといえます。

三度政略結婚させられますが、おそらく本当の恋は従者ペドロ(チェーザレに殺される)との道ならぬ恋であったでしょう。

39歳、当時としても年若く亡くなりますが、ボルジア家の繁栄と没落を目の当たりにしました。

ルネッサンスの女たち」は塩野七生さんの処女作で1969年の発表です。

その後の前人未到の活躍は多くの人の知るところですが、塩野スタイルがこの処女作以降まったく変わっていないのも奇跡のひとつでしょう。