minerva2050 午後の愉しみ

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映画「フィッツカラルド」オペラファンならずとも涙す

フィッツカラルド

ラスト、フィッツカラルドが船上に赤いビロードの椅子を持ち出し葉巻をくわえ、

朗々とながれるベルニーニの「白鳥の歌」を聴く。

おもわずオペラファンならずとも涙する名場面である。

物語はフィッツカラルドがペルーのイキトスからマナウスまでアマゾン川を二昼夜かけてエンリコ・カルーソを聴きに来ることから始まる。

フィッツカラルドの夢はアマゾンの密林の村イキトスにオペラ座をつくること、まあオペラ狂ルードリッピなみといっていい。

資金作りのためゴムの木を求めてアマゾン川を船で上る。

はては船を山越えまでする。

そのむかし、オスマントルコ軍が難攻不落のイスタンブール攻めに軍艦を山越えさせた故事を思い出すが、

映画では実際に船を山越えさせるロケを敢行し、美しい画面を創りだしている。

フィッツカラルドというよりヴェルナー・ヘルツーク監督の執念といっていい。

イキトスでオペラが上演される、ベルニーニの「清教徒」。

第一幕第三場の結婚式の場面、アリア「いとしい乙女よ、あなたに愛を」は、

フィッツカラルドから愛人モリークラウディア・カルディナーレ)への賛歌となっている。

奇跡をまえにフィッツカラルドが言う。

「証拠は俺が見たことだ」と


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クラウス・キンスキー、クラウディア・カルディナーレ

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Amazonレビューより

19世紀末のペルー。カルーソのオペラを聞きたいがばかりに、アマゾン川の上流にオペラハウスを建設しようとするフィツカラルド。彼の指示のもと、巨大な白い蒸気船が川を上り、山を越えようとする。

ドイツの巨匠ヴェルナー・ヘルツォーク監督の代表作『フィツカラルド』という映画を一言で言ってしまえば、妄想に取り憑かれたオペラ好きの自称実業家が、巨大な船で山を越える映画である。クラウス・キンスキー演じる妄想一代男フィツカラルドの姿は、現実に船が山を越えるシーンを撮影するため、デジタル技術もCGもなかった時代に、重量320トンの本当の船で実際に山を越えたヘルツォークの姿とオーバーラップする。

本作品は、その視覚的スペクタクル性、大作感において、まさしく壮大希有という言葉がふさわしい。この監督にしてこのキャラ有。なお娼館を切り盛りし、フィツカラルドを支える女性にベテランのクラウディア・カルディナーレが扮している。(斉藤守彦