ファンにはたまらない魅力「新米刑事モース~オックスフォード事件簿~その1」
コリン・デクスター「主任警部モース」シリーズのファンとしては期待と不安で観始めた「エンデバー」ですが、
さすがに国民的作家の名誉を傷つけることのない重厚な作りで、まずは無事なスタート。
初恋に破れたばかりの屈折した青年モースをショーン・エヴァンスが好演、若き日のモースはさもありなんと納得。
愛しのウェンディも後ろ姿でちょっとだけ。
監察医のマックスも初々しく登場し、思わず笑ってしまいました。
クラシック好きのモースですがまだモーツアルトやイタリアオペラファン、ワーグナーまではまだ到達していません。
ラスト、日本人なら誰でも知っているアリア「ある晴れた日に」の絶唱で幕を閉じるのもにくい演出で忘れがたいです。
脚本もよく出来ていて、デクスター好みの二転三転の展開とあっと驚く新犯人。
イギリスでシャーロック・ホームズを凌ぐ人気のモース警部。その新米刑事時代を描く。ショーン・エヴァンス演じる若き日のモースが持ち前の推理力で事件解決に奮闘する。
英国の作家コリン・デクスターが生み出し、“英国で最も好きな探偵”第1位に選ばれたこともあるモース警部。その人気はシャーロック・ホームズを凌ぐほどとの呼び声も。TV化した「主任警部モース」(DVD題「モース警部シリーズ」)は1987~2000年に全33話が作られ、日本でも人気を博した。本作は時代をさかのぼり、新米刑事時代のモースを描いた前日譚である正統派ミステリー。2012年1月から全英ITV1局で放送され、第1話はその時間にTVを見ていた人の4人に1人が視聴。根強いモース人気を証明した。原作者のデクスター自身がコンサルタントを務め、モースが既にクラシック音楽やクロスワードパズルを好きだったり、「主任警部~」の脇役も顔を見せるなど、原点からモースの世界が展開。「主任警部~」でなかなか明かされなかったモースのファーストネーム、エンデバーを冒頭から明かすのもユニークだ。