minerva2050 午後の愉しみ

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「ジェリコ街の女」コリン・ デクスター

ミステリーチャンネルで10年ぶりの再放送、画像も少し綺麗でした

ダウンロードジェリコ街の女

十年ぶりに書庫から顔を出したコリン・ デクスターの「モース警部シリーズ」十数冊。その中から忘れている話を読み始めました。

いまではオックスフォードまでグーグルのストリートビューであっという間に飛んでいけますが、当時はイギリスの地図を指で追いながら小さなジェリコ街を探していました。隔世の感があります。

「あたしの住所はおわかりでしょう?」彼女はささやいた。

彼はうなずいた。「しかし、お名前を知りません」

「アンよ。アン・スコット」

彼は微笑みをうかべた、ほとんど幸福そうな笑顔だった。

「あなたのお名前は?」

「モースです」警官は言った。(大庭忠男訳)

翻訳がとてもいい名訳です。

モース警部シリーズのなかでも1,2をあらそう傑作です。本作でミステリー界の最高勲章シルヴァー・ダガー賞を受賞しています。シルヴァー・ダガー賞2回、ゴールド・ダガー賞は「オックスフォード運河殺人事件」で受賞していますがイギリス人でなければ分かりにくい作品です。

背後にギリシャ悲劇ソフォクレスの「オイディプス王」が隠れていたり、ラストのどんでん返しで読者にも全てが明瞭になるというミステリーの王道です。

内容(「BOOK」データベースより)

モース警部がジェリコ街に住む女アンに出会ったのは、あるパーティの席上だった。すっかり意気投合した二人は再会を約すが、数カ月後、彼女は自宅で首吊り自殺を遂げた。はたして本当に自殺なのか?モースにはどうしても納得がいかなかった。やがてアンの家の近所で殺人事件が起こるにおよび、モースの頭脳はめまぐるしく動き始めた。前作に続き英国推理作家協会賞シルヴァー・ダガー賞を連続受賞した傑作本格ミステリ