サルトルとボーヴォワール 哲学と愛
サルトルとボーヴォワール 哲学と愛 [DVD] (2012/07/28) アナ・ムグラリス、ロラン・ドイチェ 他 商品詳細を見る |
ボーヴォワールを主人公にしたフェニミズム映画。
ただサルトルがベルリンにフッサールを訪ねたり、メルロ・ポンティが友人として登場したりと、サルトルの実存主義生成過程がよくわかるという仕組み。
今日では同棲、契約結婚も珍しくないが、195、60年代のこの頃には契約結婚は衝撃的な出来事であった。
サルトルとボーヴォワールは一世風靡し世界中の若者の。こころをつかんだ。
いまでいえばジョン・レノンやスティーブ・ジョブスへのあこがれのような浮き立つ気分があった。
当時、サルトルの小説『嘔吐』『存在と無』はインテリ青年のファッションであったが、さてどのくらい青年が実存主義をわがものにしていたのであろうか、疑問である。
戦勝国フランスの哲学者であったという幸運もあった。
実際ハイデッガーはナチスとの関係を疑われ悶々とした日々を送っていた。サルトルの思想はある意味ハイデッガーのパクリでもあったのだから。
今日、サルトルを回顧する人は少ない。
たしかにボーヴォワールは美人ではあったが、映画のようなおしゃれな女性ではなかった。
もっぱら黒のセーターと黒のパンツスタイル。