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「女ざかり」丸谷才一


女ざかり女ざかり
(1993/01/10)
丸谷 才一

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日本文学の秀才のとりあえず代表作です。

独自の日本文学史観から明治の文豪たちをなで斬りし、

みずから天下一の秀才「才一」と名乗るほどの書き手による現代小説は如何に、というところでしょうか。

物語は某大手新聞社女性論説委員の去就をめぐる顛末、をおもしろおかしく語っています。

「女ざかり」の主人公が文章を書けない同僚の社説原稿添削を軽々と仕上げていくくだりからラストまで一気に読ませてしまう。

おもしろくなければ小説ではない、と息巻く筆者の面目躍如ではあります。

絶対に映画には出来ない小説を評判から無理やり映画にして失敗するというオマケもあります。

丸谷先生、「女ざかり」吉永小百合に参ったんでしょうね。小説を地でいってしまった。