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映画「キツツキと雨」


キツツキと雨 通常版 [DVD]キツツキと雨 通常版 [DVD]
(2012/07/20)
役所広司小栗旬

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まず映画館で1800円なりのチケットでご覧になった人は「時間と金返せ」と思ったでしょう。

でもどうも気になる、とレンタルビデオを借りて二度観た人は結構面白いと思ったでしょう。

テレビ放送でまだやってんの、と三度観た人は、傑作だ、と思うでしょう。

さらに確認のため四度観た人は監督沖田修一は天才だと思うでしょう。

沖田監督デビュー2作目。

どうしてこうもぬるい映画を作るのか、そのあつかましさと自信にあきれてしまいます。

だいたい「「キツツキと雨」という題名がよくない、とてもヒットする映画タイトルではありません。

脚本も問題でしょう、日本の農村にゾンビが出現する映画なんて。

そのばかばかしさを本気で撮るからおもしろくなる、という論法。

こんな脚本に、名優がゾロゾロ、役所広司小栗旬平田満伊武雅刀、そして山崎努

とくに山崎努がいい、わずか数分の演技で、出ずっぱりの役所広司をくってしまう。

大物俳優役の山崎努が酒場に若ぞー監督を呼びつけて因縁をつけるのかと思いきや、

「次も使ってください」と頭を下げる。

まるで沖田監督の才能に敬意を示す山崎努の本音のよう、若ぞー監督小栗旬がおいおいと泣き出す、いいシーンです。

沖田監督の食べ物へのこだわりは「南極食堂」でよ~くわかっていますが、

今回は「味付け海苔」、こんなペロペロ海苔がなんの役に立つの、といいたいがあの「味付け海苔」忘れられない。

いいかげんのようで、精緻に仕上がっている映像。

さらに・・・と言いたいが、

それは五度目を観てからにしよう。