minerva2050 午後の愉しみ

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「プロメテウス」から、(映画監督論・1リドリースコット)


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(2013/01/09)
ノオミ・ラパスマイケル・ファスベンダー

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ハリウッドで制作会社からなんのクレームもなく好きなだけお金を使って好きなように映画が作れるハッピーな監督をあげればスティーブン・スピルバーグ、ジェイムス・キャメロンそしてリドリー・スコットであろう、もはやそれぞれ伝説の巨匠となりつつある。

そのリドリー・スコット監督の最新作「プロメテウス」には椅子の上でこけてしまった。

もはや彼には「ブレードランナー」「エイリアン」を凌ぐ作品は作れないのであろうか。

名監督といえども人の子、老醜をさらす成り行きなのかもしれない。

名監督ゆえへの苦言だが、

本来、誰かが脚本段階でチェックを入れればいいはずなのだ、だけど巨匠ゆえにだれも注意できない。

SF映画といえども荒唐無稽なでっち上げでは客はしらけっ放しになる。

自動手術台で帝王切開してステップルで傷口を止めたヒロインが1時間もしないうちに八面六臂の活躍をしてはやはり見てるほうがつらい。

前作「ロビンフッド」もひどかった。マグナ・カルタの歴史的史実は誰でも知っている、そんな中にロビンフッドが出てきてはまるで「義経ジンギスカンになった」ようなひどい話で見る気もしなくなる。

題名も「プロメテウス」で損している。「エイリアン・ビギニング」にすればもっと興行収入は上がったはず、所詮内容はエイリアン誕生秘話なのである。

キャステングもひどい、ヒロイン、エリザベス・ショウ役のノオミ・ラパスは期待の新リプリー役であったはずが色気がまるでない、二匹目のドジョウはいないのだ。振り返ってみれば「エイリアン」のシガニー・ウェーバーの発したセクシャルオーラのパワーは凄かったということだろう。シリーズ化されたエイリアンもシガニー・ウェーバーの老化とともに客足が減った、好き嫌いはあろうが名優であったのだ。

さらに「エイリアン」で評判をとったH・R・ギーガーのカスタムデザインはそのままかむしろ悪くなっている。

もちろんよかった点もある。

30年ぶりにあの洞窟の中の不思議な巨人の遺跡や銃座か砲身と思っていたものが宇宙船の操縦桿であったことが明かされた。

どんな名監督といえどもいい脚本、いい俳優という偶然の化学反応が起きなければ傑作は生まれないということだ。

光の魔術師といわれたリドリー・スコット監督、結局「ブレードランナー」「エイリアン」「グラディエーター」がベスト3で終わる。

あとは現代劇で『誰かに見られてる』のような佳作を1,2本期待したい、それでいい。