暗号技術入門 秘密の国のアリス
「拡大鏡でこれをご覧ください、ホームズさん」
「ええ、見てますよ」
「親指の指紋に2つとして同じものはない、という話はご存知ですか」
「そういった話は耳にしたことがありますね」
「ふむ。それでは、その指紋を、若きマファーレンの右手親指の指紋と比較していただけますか。
これは私の命令により、今朝とったものですが」
コナン・ドイル「ノースウッドの建築業者」より、「暗号技術入門」162P.
新版暗号技術入門 秘密の国のアリス (2008/11/22) 結城 浩 商品詳細を見る |
著者は一方向ハッシュ関数とはメッセージの「指紋」を取る道具だといいます。その「指紋」を比べれば、メッセージの信憑性がわかるのだそうです。
一方向ハッシュ関数とはなにか?がこの本のキモです。
近ごろ、ニュースではサイバー攻撃、ハッキングなどインターネット上のテロ行為まがいの事件が話題になっていますが、
事件を未然に防ぐのが暗号化技術、大切な情報にきちんと鍵をかける必要があります。
本書では「シーザーの暗号」から「エニグマ」、そしてコンピュータの暗号まで図解をまじえてわかりやすく説明されています。
とはいえ、数学に興味ないひとには全部理解するのはむつかしいと思います。
秘密の国のアリス、わかりやすい図形のはずがどんどん迷宮にはいっていき迷ってしまいます、ふ~。