『Mr. Robot』(ミスター・ロボット)Amazonビデオの傑作海外ドラマ
うーん、やっぱりドラマ化されたか、という第一印象ですが、いかにもアマゾン独占配信らしい知的ドラマです。
昼はコンピュータセキュリティーの専門家、夜は天才ハッカーとして悪徳企業をやっつけてしまうという現代の必殺仕事人のドラマ、おもしろい、必見です。
この手のシュチエーション映画は「ソードフィッシュ」あたりから、「ドラゴンタトゥの女」で大ブレイクしたのではないでしょうか。
「ドラゴンタトゥの女」のリスベットはアスペルガー症候群の女性、「ミスター・ロボット」のエリオット君はコミュニケーション障害のオタク青年、という設定。(アメリカでは精神疾患表現モラルがきびしいのであいまいです)
エリオット君の得意分野は暗号解読、ハッカー集団「f・ソサエティ」がエリオット君の能力を確かめながら入会審査をするのがおもしろい。
実在のハッカー集団「アノミマス」でも会員の多くがサイバーセキュリティ会社で働きながら腕を見込まれて会員になっていると聞きます。
ネットにピエロの仮面をつけて「f・ソサエティ」が登場するのも「アノミマス」のパクリではと、笑ってしまいますが、10話では映画「Vフォー・ヴェンデッタ」が大いに関係してきます。予習の意味で「Vフォー・ヴェンデッタ」もどうぞ。
せっかくの『Mr. Robot』(ミスター・ロボット)も7話あたりからリアリティを失って、曖昧なファンタジードラマに転じていきます。
むしろファンタジーにせざるを得ない「見えざる力」にぞっとする秀作海外ドラマでした。