BSフジ「項羽と劉邦」の楽しみ(4)蕭何(しょうか)
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はじめ蕭何(しょうか)は今で言えば県の課長クラス。
真面目な役人が「やっかいな男」に関わったばっかりに人生をめちゃくちゃにされたという話(いい意味で)。
とにかく蕭何は乱暴者の劉邦の面倒をよくみている、それもしかたなく。
劉邦が反乱軍の頭目になったときも、劉邦を助けている、それもしかたなく。
蕭何は劉邦に比べれば県の課長ですからインテリです。
それでたのまれて劉邦の参謀に、それもしかたなく、
なんで俺がこんなやくざのような男に仕えなければならないの?と矛盾を感じたと思います。
人の運命とはわからいもの、それからあれよあれよいうまに劉邦は勝ち進み、蕭何も出世していきました。
蕭何のもっとも大きな働きは、劉邦が帝位についたとき膨大な国政のすべてを仕切ったことでしょう。
そこは元役人ゆえの官僚の習性。
劉邦の周りには得意技を異にする変わり者が多くいたのです。
項羽と劉邦の違いはそこでしょう、歴史にイフは有り得ませんが、
やはり項羽には惜敗する運命だったのでしょう。
蕭何は恵帝に看取られ、張良は呂后に信頼され、ただこのふたりだけが幸福な最後でした。
物語は劉邦が漢の高祖になるまででしょうが、
中国の人は当然呂后の悪政を知っているのでしょう。