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ブック、映画、音楽のレビューです。お役に立てば・・・

マイクル・コナリー ミステリー作家

マイケル・コナリーはアメリカ合衆国の小説家であり、主に推理小説を手がけています。彼の作品は、ロサンゼルスを舞台に、主人公のハリー・ボッシュ刑事が犯罪者たちと対峙する姿が描かれています。

コナリーの作品は、非常に緻密な筋立てと深いキャラクター描写が特徴であり、読者を引き込んで離しません。また、現実的な犯罪の描写や警察の捜査手法なども非常にリアルに描かれているため、読者から高い評価を受けています。

代表作としては、「黒いエンジェル」「恐怖の森」「氷の深淵」などが挙げられます。これらの作品は、緊張感あるストーリー展開と、主人公のハリー・ボッシュの深い内面描写が見事に絡み合っているため、多くの読者から支持を受けています。

また、コナリーはハリー・ボッシュとは別の主人公を持つシリーズも手がけており、「リンカーン・ローズ」や「ジャック・マッケイブ」シリーズなども人気があります。

総じて、マイケル・コナリーの作品は、深い人間ドラマと緻密な筋立て、そして現実的な描写力によって、多くの読者から支持を受けている作品群といえます。

 

マイケル・コナリーの代表作であるハリー・ボッシュ刑事シリーズは、ロサンゼルス市警察の刑事であるハリー・ボッシュが、様々な事件に挑む姿を描いた推理小説です。以下に、シリーズの代表作をいくつか紹介します。

・『黒いエンジェル』
本シリーズの第1作目として、1992年に発表されました。ハリーは不審な自殺事件の捜査を担当し、事件に関わった警察官たちとの闘いを描きます。この作品で初めて、ハリーの強い正義感と孤独感が描かれました。

・『エコー・パーク』
2006年に発表された作品で、シリーズの中でも人気の高い作品の一つです。ハリーは30年前の未解決事件を追い続け、事件の真相に迫ります。この作品では、ハリーの過去と現在が交錯し、物語に深みを与えています。

・『恐怖の森』
2007年に発表された作品で、ハリーは猟銃で撃たれた男性の死を捜査することになります。事件の捜査中には、ハリー自身も脅威に晒されるシーンがあり、緊張感のある物語となっています。

・『氷の深淵』
2009年に発表された作品で、ハリーは未解決の連続殺人事件を解決するため、再び現場に戻ることになります。この作品では、事件の背後にある陰謀や政治的な力関係が描かれており、シリーズの中でも特に暗い雰囲気が漂っています。

以上が、ハリー・ボッシュ刑事シリーズの代表作の一部です。全作品に共通しているのは、ハリーの孤独感や正義感、そして現実的な犯罪と警察の捜査手法の描写があることです。読者は、ハリーが事件を解決するために奮闘する姿に感動し、彼の人間性や生き方に共感することができます。

スピルバーグ監督の最高傑作は映画「ミュンヘン」

 

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映画は1972年に起きたミュンヘンオリンピック事件と、その後のイスラエル諜報特務庁(モサッド)による黒い九月に対する報復作戦を描く。

ジョージ・ジョナスによるノンフィクション小説『標的(ターゲット)は11人 モサド暗殺チームの記録』を原作とし、トニー・クシュナーエリック・ロスが脚本を担当した。『シンドラーのリスト』、『プライベート・ライアン』に続くリアルなグロテスク描写のある作品であり、日本における公開ではPG-12指定を受けた。

この映画に登場する、アヴナー率いる暗殺チームは実在した集団であるとされ、一部創作しているが、この映画の大体の様に「黒い九月」の幹部達を次々と殺害したと言う(なお、アヴナーら当事者は全て仮名である)。現在アヴナーは名前を変えてアメリカで暮らしている。しかし、モサッドの元高官らはアヴナーの証言を否定している

 

 

 

スティーヴン・スピルバーグ プロフィール>
1946年12月18日、アメリカ生まれ。映画業界で多くの成功を収めた、影響力のあるフィルムメーカーの1人。『ジョーズ』『E.T.』“インディ・ジョーンズ”シリーズ、『ジュラシック・パーク』など、数々の大ヒット作でメガホンを取り、その累計興収は史上最高額に達しており、米アカデミー賞では3度の受賞を果たしている。また、2015年に設立した<アンブリン・パートナーズ>では、会長を務めている。
1968年に短編映画“Amblin’(原題)”でキャリアをスタートし、最年少で大手映画会社と長期契約を締結。その後、『四次元への招待』『ドクター・ウェルビー』『刑事コロンボ/構想の死角』などのテレビ番組で監督を務め、1971年のテレビ映画『激突!』で大きな注目を集めた。1974年、監督、共同脚本を手掛けた映画『続・激突!/カージャック』で長編映画監督デビューを飾る。1975年の映画『ジョーズ』では、初めて興収1億ドル超えを達成。1984年には、<製作会社アンブリン・エンターテイメント>を創立し、『グレムリン』『グーニーズ』“バック・トゥ・ザ・フューチャー”3部作、『ツイスター』“メン・イン・ブラック”シリーズなど数々のヒット作で製作または製作総指揮を務めた。その10年後、ジェフリー・カッツェンバーグ、デイビッド・ゲフィンとパートナーシップを結び、初代の<ドリームワークス・スタジオズ>を創立。同スタジオが手掛けた『アメリカン・ビューティー』『グラディエーター』『ビューティフル・マインド』は、3年連続米アカデミー賞最優秀作品賞を受賞した。ドリームワークスの旗印のもと、監督を務めた作品には『A.I.』『マイノリティ・リポート』『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』『宇宙戦争』などがある。1993年、映画『シンドラーのリスト』では、米アカデミー賞最優秀監督賞と最優秀作品賞をダブル受賞し、英アカデミー賞(BAFTA)7部門とゴールデングローブ賞3部門での受賞に加え、数多くの主要な批評家協会賞の最優秀作品賞、全米映画監督組合(DGA)賞を獲得。1998年、『プライベート・ライアン』では、米アカデミー賞最優秀監督賞、ゴールデングローブ賞ドラマ部門最優秀作品賞と最優秀監督の他、数々の批評家協会賞の最優秀作品賞と最優秀監督賞に輝き、自身は再びDGA賞や、プロデューサー達と共に全米製作者組合(PGA)賞を受賞した。同時に、PGAより映画産業への長年の貢献が認められ、マイルストーン賞を授かった。その他にも『未知との遭遇』『レイダース/失われたアーク≪聖櫃≫』『E.T.』『ミュンヘン』『リンカーン』で米アカデミー賞最優秀監督賞にノミネート。『ジョーズ』『カラーパープル』『太陽の帝国』『アミスタッド』ではDGA賞にノミネートされた。1987年には、映画芸術科学アカデミーよりアービング・G・タルバーグ賞、ハリウッド外国人映画記者協会よりゴールデングローブ賞セシル・B・デミル賞ケネディ・センター名誉賞など、数々の功労賞を授かっている。2000年には、DGA生涯功労賞に輝いた。
映画以外には、テレビドラマ『ER 緊急救命室』、HBO放送のミニシリーズ『バンド・オブ・ブラザース』『ザ・パシフィック』などの作品で製作総指揮を務めた。また、慈善活動も勢力的に行っており、『シンドラーのリスト』で得た利益を全額使用して<ザ・ライチャス・パーソンズ・ファンデーション>を設立した他、<サバイバーズ・オブ・ショア・ビジュアル・ヒストリー・ファンデーション>も設立。同インスティテュートは、ホロコーストや他の集団虐殺の生存者や目撃者へのインタビューを記録し、教育や活動のために役立つ証言や説得力のある発言を集めることに尽力している。さらに、スターライト・チルドレンズ・ファンデーションの名誉会長も務めている。

散逸構造について

イリヤ・プリゴジン(Ilya Prigogine)は、1927年にベルギーで生まれたロシア系ユダヤ人の物理学者でした。彼は、非平衡熱力学、統計力学、物理化学などの分野で多大な業績を残し、1986年にはノーベル化学賞を受賞しました。

プリゴジンは、非平衡熱力学の分野で、自然界における秩序や構造形成のメカニズムに関する研究を行い、散逸構造論の発展に大きく貢献しました。彼は、化学反応や物理現象における散逸構造の出現について、非平衡熱力学的なアプローチを用いて研究し、新しい理論を提唱しました。これにより、プリゴジンは「秩序から秩序への相転移」や「秩序の誕生」などの新しい概念を生み出し、現代物理学や化学の基盤を築きました。

また、プリゴジンは、多くの国際的な科学組織で活躍し、科学に関する普及啓発にも尽力しました。彼の業績は、多くの科学者に影響を与え、現代の物理学や化学の発展に大きな貢献をしました。

 

散逸構造論とは、物理学や数学の分野で用いられる概念の一つで、複雑なシステムの振る舞いや性質を解明するために用いられる理論です。

例えば、渦が発生する流体の挙動や、物質の相転移の仕組み、生態系のダイナミクスなど、様々な自然現象において、散逸構造論が適用されます。

この理論の基本的な考え方は、エネルギーがシステム内で不均等に分布することによって、システムが自己組織化し、複雑な構造を形成するというものです。そして、この構造がシステムの持つ特性や振る舞いを決定するとされています。

例えば、自然界においては、エネルギーが生物や物質の間で流れることによって、生態系や物質の相転移が生じます。これらの現象は、散逸構造論によって説明されます。

高校生にとっては、散逸構造論は専門的な知識が必要な理論ですが、自然現象の仕組みを理解する上で、重要な概念となっています。また、熱力学や物理学、生物学などの科目で、さらに深く学習することができます。

 

散逸構造論は、非平衡状態のシステムにおいて、秩序や構造が生じる現象を説明する理論です。

例えば、水を温めると、エネルギーが加わり水の分子の運動が活発になります。このようにエネルギーが加わった非平衡状態のシステムにおいて、散逸構造論では、システム内部でのエネルギーの流れが重要な役割を持つとされます。エネルギーの流れによって、秩序や構造が形成され、自己組織化現象が起こるとされています。

例えば、液体を撹拌することで、表面に波紋が生じますが、これは撹拌によってシステム内でエネルギーが移動し、波紋のようなパターンが形成された結果です。また、自然界においても、植物の葉の形や動物の体の模様など、自己組織化現象が見られます。

散逸構造論は、非線形現象を扱うことが多く、システムの振る舞いが予測不能であったり、複雑なパターンを示すことがあるため、物理学や化学の分野だけでなく、生物学や社会科学の分野でも活用されています。

プランク定数と量子力学

ブランク定数hは、量子力学において、物質が波動として振る舞う現象を記述するために必要な定数であり、プランク定数とも呼ばれます。この定数は、ドイツの物理学者マックス・プランクが、黒体放射現象を説明するために導入したものです。

ブランク定数hの値は、約6.62607015×10^-34 J・sであり、非常に小さい値です。この値は、波動関数の中に含まれる振幅と位相の間の関係を示すために使用されます。つまり、波動関数が、物質がどのように振る舞うかを記述する数式であり、この数式の中に含まれる振幅と位相の間には、特定の関係があることが知られています。

ブランク定数hが量子力学において重要な役割を担うのは、物質が波動として振る舞うことが重要であるためです。量子力学では、物質が粒子としてではなく、波動として扱われます。そして、物質の振る舞いを記述する際に、波動関数が使用されます。この波動関数は、ブランク定数hを含む数式で表され、物質のエネルギーや運動量、角運動量などを計算するために使用されます。

例えば、原子や分子の振る舞いを量子力学的に記述する際には、波動関数が使用されます。そして、この波動関数中に含まれるブランク定数hの値が、物質が波動として振る舞う現象を正確に記述するために必要であることが分かっています。ブランク定数hは、量子力学の基本的な定数の1つです

タルコフスキー私論

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アンドレイ・タルコフスキーの映画、ローラーとバイオリンからサクリファイスまで8作品すべて傑作ですが好みが分かれる映画です。(「鏡」をみていませんので7作品の評価)

 

ただ、なかなか映画のなかに入り込めないんです。

 

そこでタルコフスキー作品を観るコツ(そんなにしないと見えないの?)

 

1.能の観劇と思えばいいです。

 

能では、はじめ橋掛かりからゆっくりシテさんが現れますが、これがこれからはじまる劇時間のテンポを示しています。タルコフスキーの映画もはじめに映画全体のテンポを示すなんでもないシーンから始まり、ラストもシテさんが橋掛かりに去るように静かに終わります。(どうぞ退屈されないように、そういうテンポなんです)

 

劇そのものも能のように最小限の象徴的な表現で劇的な意味を表しています。

真剣に目をこらし、耳をそばだてなければ、見えないし聞こえない。

 

それはかすかな画面のゆらめきであったり、かすかな効果音であったり、タルコフスキーがいざなうのです。

 

 

2.ルネ・マグリットのだまし画を観るように

 

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ルネ・マグリットの画のおもしろさはだまし画のような不思議なざわめきを感じさせるところでしょうが、タルコフスキーの映画もそういうざわめきを感じます。もちろん監督の周到な計算づくで。

 

多くの作品で「空中浮遊」のシーンが出てきます、これなに?と驚かれませんように。

 

 

3.不条理劇です

 

物語はぶつぶつ切れ、劇中の会話は成り立たない。右手に去った人が左手から、一階にいるはずの人が二階にいる。観客の物語の常識を意識的に壊してしまいます。

 

以上のこころの準備で観ますと、これがおもしろい映画なのです、ハマリます。

 

 タルコフスキーの映画私論

I.はじめに

アンドレイ・タルコフスキーは、1932年にソ連のイヴァンノヴォで生まれ、1986年にパリで亡くなった映画監督です。彼は哲学的で実験的な映画作品を手がけ、ソ連の映画産業に大きな影響を与えました。

タルコフスキーの映画は、時間や空間、人間の心理や宗教的なテーマなど、深遠な哲学的なテーマを扱っています。特に、彼の映画には長回しやスローモーションなどの独特の映像技法が多用され、独特な世界観を生み出しています。

彼の代表作には、『アンドレイ・ルブリョフ』(1966)、『ソラリス』(1972)、『鏡』(1975)、『犠牲』(1986)などがあります。彼の映画は、多くの映画監督や映画ファンに影響を与え、今なお高く評価されています。

また、タルコフスキーは映画理論にも熱心であり、自身の映画制作においても、映画とは何かという根本的な問いを探求していました。彼の映画理論は、今日でも多くの映画監督や映画学者によって研究され、評価されています。

タルコフスキーは、映画監督としてだけでなく、映画理論家としても高く評価されています。彼の映画理論は、映画制作に携わる人々や映画愛好家にとって非常に重要なものであり、学ぶべき価値があります。

彼の映画理論は、映画を単なるエンターテインメントや娯楽の一種として捉えるのではなく、映画が人間の心理や存在意義、社会的な問題などを探究するための深遠な表現手段であると考えることを提唱しています。彼は映画を芸術として位置付け、映画には作者の思想や感情、哲学的な問いかけが表現されるべきだと主張しています。

そのため、彼の映画理論を学ぶことは、映画制作に携わる人々がより深い映画表現を追求し、芸術性の高い作品を生み出すために必要不可欠なものです。また、映画愛好家にとっても、彼の映画理論を学ぶことは、映画の鑑賞をより深め、より豊かな映画体験を得るための手がかりとなります。

さらに、現代の映画制作や映画理論においても、タルコフスキーの影響は大きく、彼の映画理論を学ぶことは、映画界における文化的な知識としても重要です。

Ⅱ.映画の性質に関するタルコフスキーの見解

  • タルコフスキーの時間の概念とそれが彼の映画製作に与える影響
  • タルコフスキーの映画において、時間は非常に重要なテーマのひとつです。彼は、時間を単なる継続する流れではなく、人間の内面的な体験として表現することを目指していました。

    彼の映画では、時間が静止する瞬間や、過去と現在が混ざり合う瞬間が頻繁に描かれています。また、時間の流れが不可逆的であるという概念にも疑問を投げかけ、過去や未来が現在に影響を与えることを表現しています。

    彼の時間の概念は、彼の映画製作に大きな影響を与えています。彼は、映像や音響を繰り返し使うことで、時間の断片を表現し、時間の流れをリズミカルに表現する手法を用いていますまた、彼は自然との対話を重視し、時間を自然と調和させることで、映画の時間の内面的な体験として捉えられるようにしています。

    その結果、彼の映画は、時間の流れや時間の滞りを感じさせる独特な雰囲気を持っていて、観る人々に強い印象を与えています。また、彼の時間の概念は、映画制作においても大きな影響を与えており、彼の手法やアイデアは多くの映画製作者によって継承され、発展しています。

  • 映画というメディアの意義と現実を捉える役割

III. 映画形式へのタルコフスキーのアプローチ

  • タルコフスキーのロングテイクとスローペースの使用

    ロングテイクとは、ひとつのシーンを長いカットで表現する手法であり、スローペースとは、物語の進行をゆっくりと描く手法のことです。 。

    タルコフスキーは、この手法を使うことで、物語の緊張感や感情の深みを表現し、観客に内面的な体験を与えることを目指しました。子供の頃を回想するシーンで、ロングテイクとスローペースが用いられています。彼の内面を観客に伝えます。

    また、タルコフスキーは、ロングテイクとスローペースを用いることで、映像の美しさや存在感を表現することにも力を入れました。 例えば、彼の作品『アンドレイ・ルブリョフ』では、中世ロシアを舞台にに、美しい風景や役者たちの表情を、ゆっくりと描写することで、映像の存在感を強めています。

    これらの手法は、映画製作においても大きな影響を与え、多くの映画製作者によって継承され、発展しています。

  •  
  • 彼の映画における音と音楽の重要性
  • タルコフスキーの映画における視覚的象徴と比喩の役割

IV. タルコフスキーの人間の精神性の探求

建築家リカルドボフィールのお話

リカルド・ボフィルは、スペイン出身の建築家であり、彼の建築作品は、芸術的な美しさと都市空間の機能性を融合させたものとして知られています。

彼の作品の特徴としては、近代的なデザインを持ちながら、歴史的な建築様式や伝統的な要素を取り入れていることが挙げられます。彼は、建物のデザインを、その場所の文化的な背景や周囲の建物との調和に配慮しながら、独自の視点からアプローチしています。

彼の代表的な作品には、パリにある「ナショナル・デザインセンター」や、スペイン・カタルーニャ州にある「ワルター・グロピウス住宅」などがあります。また、彼は、都市再生プロジェクトや都市計画にも携わり、都市空間の再構築にも貢献しています。

リカルド・ボフィルの建築作品は、芸術性と機能性をバランス良く融合させたものであり、都市空間を美しく創造することを目的としています。彼の作品は、建築家や都市計画家だけでなく、美術館や劇場などの文化施設にも多く用いられ、多くの人々から高い評価を得ています。

 

リカルド・ボフィルは、スペイン出身の建築家で、その作品は現代の建築界に大きな影響を与えています。彼は多くの建築物を手がけており、代表的な建築群を以下に紹介します。

パリのナショナル・バルジュー劇場 (Le Théâtre National de Chaillot)
パリのジョルジュ・ポンピドゥー国立芸術文化センター (Centre National d'Art et de Culture Georges-Pompidou)
フランスのサン=ドニ市のサン=ドニ大聖堂 (Basilique Saint-Denis)
スペインのバルセロナにあるカタルーニャ広場 (Plaça de Catalunya)
スペインのマドリード郊外のレオン市にあるアバンティタワーズ (Las Torres Ávila)

これらの建築群は、リカルド・ボフィールの建築的スタイルを象徴しており、その作品は現代の建築デザインに大きな影響を与えています。彼の作品は、機能性と美的感覚を融合させた独特のスタイルを持ち、独創的な建築物を創造することで知られています。

 

リカルド・ボフィール(Ricardo Bofill)は、スペインの建築家であり、都市計画家です。彼は、20世紀を代表する建築家の一人として知られています。

ボフィールは、都市の再生を目的として、廃墟となった工場や倉庫をリノベーションする手法を採用し、その作品は「ポストモダン建築」の代表例として高い評価を受けています。彼は、工業的な要素と自然的な要素を融合させた独特なスタイルで建築を行い、大胆でユートピア的なデザインで知られています。

代表作の一つに、スペイン・バルセロナの「ラ・ファブリカ」(La Fabrica)があります。この建物は、元は19世紀の工場だったものを、ボフィールがリノベーションし、自身のスタジオと住居として使用しています。建物内部には、自然の要素が取り入れられた庭園や、複数の階層に渡る開放的な空間があり、工業的な要素と自然的な要素が調和しています。

また、フランス・パリにある「ノートルダム・デ・タイユル教会」(Notre Dame du Haut)も代表作の一つです。この教会は、山の頂上に建設され、屋根や壁にはコンクリートや石が使われ、独特の形状で建てられています。内部は、光と影が織り成す美しい空間が広がっており、建築家の美学が表現されています。

ボフィールは、自然と都市の融合、ヒューマニズム、持続可能性といったテーマを掲げ、建築に取り入れていることでも知られています。彼の作品は、人々が快適に暮らせる都市環境を創造することを目的としており、その美学的価値と共に、社会的な意義も持っています。

 

リカルド・ボフィルは、フランスの建築家であり、アフリカの文化が彼の作品に大きな影響を与えています。彼は、アフリカ大陸を訪れ、その美術、建築、文化的伝統に深い関心を持ちました。

ボフィルの建築作品は、アフリカの建築と同様に、自然と密接に結びついています。彼は、アフリカの伝統的な建築様式を現代の建築に取り入れ、現代建築の新たな可能性を探求しました。

彼の代表作の一つである「ラ・ヴィレット科学技術センター」は、アフリカの要素が取り入れられたユニークな建築物です。建物の外観は、伝統的なアフリカの家屋の形状を思わせるようなデザインになっており、屋根はゆるやかな傾斜を持ち、建物の周りには緑豊かな植物が植えられています。また、内部にもアフリカの文化的な要素が取り入れられており、空間の配置や素材の使い方にも独創的なアイデアが盛り込まれています。

ボフィルは、アフリカの文化を通じて、建築に自然との調和や文化的アイデンティティの重要性を取り入れることができることを示しました。彼の作品は、アフリカの美的感覚と現代建築の融合に成功し、現代建築において新たな方向性を示すものとなっています。

 

リカルド・ボフィルは、スペインの建築家で、1960年代から1990年代にかけて、革新的な建築を手がけてきました。彼は、都市計画、住宅、オフィスビル、劇場、ホテルなど、多岐にわたるプロジェクトに携わっており、特にフランスを中心に、その建築群は有名です。

彼の代表的な建築群の一つは、「ラ・ムール・ブルー」です。これは、パリ近郊のセーヌ・サン・ドニ県にある住宅団地で、1970年代に建設されました。この建築群は、円形の中庭を囲むように建てられた居住棟と、様々なサービス施設から成り立っています。また、外観は、青い色合いの鮮やかな壁が特徴的で、美しい景観を作り出しています。

また、彼はパリにある「フィロソフィー・アンド・アート・センター」の建築設計を手がけています。この施設は、哲学と芸術に特化したカルチャーセンターで、展示会や講演会、演劇などが行われています。この建築群は、古代の神殿を思わせるような壮大なファサードと、内部には様々な階層があり、人々が自由に行き来できるようになっています。

また、彼はスペインにある「ガス工場」の再開発プロジェクトも手がけています。この建築群は、かつては産業用ガスを生産する工場だったものを、現代的な文化施設に転換したもので、コンサートホールや展示会場、劇場などが設置されています。建物の内部は、工場時代の面影を残しつつ、新しい空間が作り出されており、ユニークな雰囲気を持っています。

これらの建築群は、リカルド・ボフィールが得意とする、革新的で美しいデザインが際立っています。彼の建築群は、芸術性と実用性を兼ね備えたものであり、多くの人々に愛されています。

 

 

タルコフスキーの映画

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アンドレイ・タルコフスキーの映画、ローラーとバイオリンからサクリファイスまで8作品すべて傑作ですが好みが分かれる映画です。(「鏡」をみていませんので7作品の評価)

 

ただ、なかなか映画のなかに入り込めないんです。

 

そこでタルコフスキー作品を観るコツ(そんなにしないと見えないの?)

 

1.能の観劇と思えばいいです。

 

能では、はじめ橋掛かりからゆっくりシテさんが現れますが、これがこれからはじまる劇時間のテンポを示しています。タルコフスキーの映画もはじめに映画全体のテンポを示すなんでもないシーンから始まり、ラストもシテさんが橋掛かりに去るように静かに終わります。(どうぞ退屈されないように、そういうテンポなんです)

 

劇そのものも能のように最小限の象徴的な表現で劇的な意味を表しています。

真剣に目をこらし、耳をそばだてなければ、見えないし聞こえない。

 

それはかすかな画面のゆらめきであったり、かすかな効果音であったり、タルコフスキーがいざなうのです。

 

 

2.ルネ・マグリットのだまし画を観るように

 

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ルネ・マグリットの画のおもしろさはだまし画のような不思議なざわめきを感じさせるところでしょうが、タルコフスキーの映画もそういうざわめきを感じます。もちろん監督の周到な計算づくで。

 

多くの作品で「空中浮遊」のシーンが出てきます、これなに?と驚かれませんように。

 

 

3.不条理劇です

 

物語はぶつぶつ切れ、劇中の会話は成り立たない。右手に去った人が左手から、一階にいるはずの人が二階にいる。観客の物語の常識を意識的に壊してしまいます。

 

以上のこころの準備で観ますと、これがおもしろい映画なのです、ハマリます。

 

 タルコフスキーの映画私論

I.はじめに

アンドレイ・タルコフスキーは、1932年にソ連のイヴァンノヴォで生まれ、1986年にパリで亡くなった映画監督です。彼は哲学的で実験的な映画作品を手がけ、ソ連の映画産業に大きな影響を与えました。

タルコフスキーの映画は、時間や空間、人間の心理や宗教的なテーマなど、深遠な哲学的なテーマを扱っています。特に、彼の映画には長回しやスローモーションなどの独特の映像技法が多用され、独特な世界観を生み出しています。

彼の代表作には、『アンドレイ・ルブリョフ』(1966)、『ソラリス』(1972)、『鏡』(1975)、『犠牲』(1986)などがあります。彼の映画は、多くの映画監督や映画ファンに影響を与え、今なお高く評価されています。

また、タルコフスキーは映画理論にも熱心であり、自身の映画制作においても、映画とは何かという根本的な問いを探求していました。彼の映画理論は、今日でも多くの映画監督や映画学者によって研究され、評価されています。

タルコフスキーは、映画監督としてだけでなく、映画理論家としても高く評価されています。彼の映画理論は、映画制作に携わる人々や映画愛好家にとって非常に重要なものであり、学ぶべき価値があります。

彼の映画理論は、映画を単なるエンターテインメントや娯楽の一種として捉えるのではなく、映画が人間の心理や存在意義、社会的な問題などを探究するための深遠な表現手段であると考えることを提唱しています。彼は映画を芸術として位置付け、映画には作者の思想や感情、哲学的な問いかけが表現されるべきだと主張しています。

そのため、彼の映画理論を学ぶことは、映画制作に携わる人々がより深い映画表現を追求し、芸術性の高い作品を生み出すために必要不可欠なものです。また、映画愛好家にとっても、彼の映画理論を学ぶことは、映画の鑑賞をより深め、より豊かな映画体験を得るための手がかりとなります。

さらに、現代の映画制作や映画理論においても、タルコフスキーの影響は大きく、彼の映画理論を学ぶことは、映画界における文化的な知識としても重要です。

Ⅱ.映画の性質に関するタルコフスキーの見解

  • タルコフスキーの時間の概念とそれが彼の映画製作に与える影響
  • タルコフスキーの映画において、時間は非常に重要なテーマのひとつです。彼は、時間を単なる継続する流れではなく、人間の内面的な体験として表現することを目指していました。

    彼の映画では、時間が静止する瞬間や、過去と現在が混ざり合う瞬間が頻繁に描かれています。また、時間の流れが不可逆的であるという概念にも疑問を投げかけ、過去や未来が現在に影響を与えることを表現しています。

    彼の時間の概念は、彼の映画製作に大きな影響を与えています。彼は、映像や音響を繰り返し使うことで、時間の断片を表現し、時間の流れをリズミカルに表現する手法を用いていますまた、彼は自然との対話を重視し、時間を自然と調和させることで、映画の時間の内面的な体験として捉えられるようにしています。

    その結果、彼の映画は、時間の流れや時間の滞りを感じさせる独特な雰囲気を持っていて、観る人々に強い印象を与えています。また、彼の時間の概念は、映画制作においても大きな影響を与えており、彼の手法やアイデアは多くの映画製作者によって継承され、発展しています。

  • 映画というメディアの意義と現実を捉える役割

III. 映画形式へのタルコフスキーのアプローチ

  • タルコフスキーのロングテイクとスローペースの使用

    ロングテイクとは、ひとつのシーンを長いカットで表現する手法であり、スローペースとは、物語の進行をゆっくりと描く手法のことです。 。

    タルコフスキーは、この手法を使うことで、物語の緊張感や感情の深みを表現し、観客に内面的な体験を与えることを目指しました。子供の頃を回想するシーンで、ロングテイクとスローペースが用いられています。彼の内面を観客に伝えます。

    また、タルコフスキーは、ロングテイクとスローペースを用いることで、映像の美しさや存在感を表現することにも力を入れました。 例えば、彼の作品『アンドレイ・ルブリョフ』では、中世ロシアを舞台にに、美しい風景や役者たちの表情を、ゆっくりと描写することで、映像の存在感を強めています。

    これらの手法は、映画製作においても大きな影響を与え、多くの映画製作者によって継承され、発展しています。

  •  
  • 彼の映画における音と音楽の重要性
  • タルコフスキーの映画における視覚的象徴と比喩の役割

IV. タルコフスキーの人間の精神性の探求

V. 結論