minerva2050 review

ブック、映画、音楽のレビューです。お役に立てば・・・

2014-11-01から1ヶ月間の記事一覧

映画「夜叉」

夜叉【Blu-ray】(2012/08/22)高倉健、田中裕子 他商品詳細を見る 映画だけ観てくれ、と私生活を全く見せなかった映画俳優は「渥美清」と「高倉健」だけでしょう。 ふつう世間に顔をさらしてなんぼのお仕事でしょうから、相当きつい生き方やと思いますが大し…

「意志と表象としての世界」ショーペンハウアーを読む(1)

ショーペンハウアーさんがひどく変わったおもしろいオジサンであることはすでに述べましたが、 その代表作「意志と表象としての世界」もまたじつに愉快な哲学書ではあります。 まずは、その序文、読者にこの本を読むにあたっての心得といいますか次のような…

映画感想「ミッドナイトインパリ」

どうもご当地映画『それでも恋するバルセロナ』が当たって味をしめたウディ・アレン。 バルセロナからロンドンへそして本作「パリ」へ、次回作はローマだという。 思い出せば人気を決定付けた『アニー・ホール』や『マンハッタン』もシャレたニューヨークの…

「海と三つの短編」立原正秋アーカイブス(2)

立原正秋さんは両刀遣い、つまり純文学と大衆小説を意識的かつ挑戦的に使い分けた作家である。 氏が流行作家として世に受け入れられた大衆小説の話題には事欠かないが、 もういっぽうの純文学世界はどうであったろうか。 わたしはもっとも美しい純文学作品と…

「残りの雪」立原正秋アーカイブス(1)

残りの雪 (新潮文庫)(1980/07/29)立原 正秋商品詳細を見る 立原正秋さんの代表作といえば「春の鐘」か「残りの雪」ということになりましょうか。 いずれも発表当時話題を呼んだ日経新聞の連載小説ですが、今日の渡辺淳一さんの恋愛小説のさきがけ、今風に言…

「嵐が丘」エミリー・ブロンテ 奇跡の作家

嵐が丘 [DVD] FRT-007(2006/12/14)ローレンス・オリビエ、デヴィッド・ニーヴン 他商品詳細を見る ふつうイギリス文学史を俯瞰すれば三巨人としてチョウサー、シェークスピア、ディケンズをあげる人が多い。 しかし一般読者としてはイギリス文学といえばエミ…

井上八千代 日本舞踊のゆくえ(その2)

京都へ遊びに行けば、祇園のお茶屋へあがって京懐石を楽しむことはあっても、舞妓さんをよんで遊ぶマネは出来ない。そこで都おどりの時期に観劇に行くことになる。 その都おどり、舞妓さんの京舞を取り仕切っているのが「井上流」である。 「井上流」は初世…

イタリアオペラを愉しむ(その1)椿姫

ありがたいことに、最近はMET(メトロポリタンオペラライブビューイング)でオペラを臨場感そのままに愉しむことができるようになりました。 高価なLDやDVDを買わなくても、ハイビジョン画質、5.1チャンネル音質で茶の間で楽しめます。 ゴルフのテ…