「イル・ディーヴォ ‐魔王と呼ばれた男」
ジュリオ・アンドレオッティ氏死去=イタリア元首相
ジュリオ・アンドレオッティ氏(イタリア元首相)イタリアからの報道によると、6日、心不全のためローマ市内の自宅で死去、94歳。
ローマ生まれ。第2次大戦後、イタリア政界を長期支配した旧キリスト教民主党を率い、首相を計7期務めた。国防相や外相も歴任し、常に政治の表舞台で実力者として君臨。「魔王」とも称された。
一方で、イタリア政治の硬直化を招いた元凶と批判され、マフィアとの深い関係、殺人や汚職事件に関与した疑惑など暗い影も付きまとった。92年に首相の座を失い、94年にキリスト教民主党崩壊に追い込まれた。91年、終身上院議員。(2013/05/06-23:29)
こんなニュース記事も、この映画を観ていなければ読み飛ばして気にもとめなかったでしょう。
偶然に見た不思議であっけにとられたセミドキュメンタリー伝記映画です。
ここで語られたことは真実なのだろうか、
あらためてジュリオ・アンドレオッティにまつわる過去記事を読むと概ね事実らしいのです。
しかし、映画製作者の意図はともかく、ジュリオ・アンドレオッティ氏は熱心なカトリック信者として、なんの罪に問われることなく、94歳という長寿を得て安らかに亡くなられた。
もはや死者を鞭打つような毀損の告発はないにしても、映画にも登場したアンドレオッティ氏の膨大な資料の行方は気になります。
確かにこんな人物はいると観客を納得させたトニ・セルヴィッロの怪演は必見です。
右も左なんでもありの政治倫理、ベルルスコーニ氏の再登場など、今日のイタリアの混迷政治を地下の魔王はどうみているのでしょう。
あいかわらず「この世に偶然はない、すべて必然である」とつぶやいているのでしょうか。