minerva2050 review

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奇跡のピアニスト

バレエ・リュス

ドストエフスキートルストイチェーホフ、文芸の世界で圧倒する芸術家はロシアに多いが、

そのほかの芸術分野、例えば映画、バレエなどでも優秀な芸術家が輩出している。

それは世界の七不思議のひとつと言っていい。

例えばバレエ、いわゆるクラッシックバレエは近代ロシアの発明である。

1909年、パリでロシアのバレー団「バレエ・リュス」が公演したのが始まりである。

天才的バレリーナ、ニジンスキーを得てチャイコフスキー、ストラビンスキー作曲の名舞台の数々でパリっ子たちを驚かせた。

戦艦ポチョムキン

例えば映画、劇映画の聡明はエイゼンシュタインの「戦艦ポチョムキン」1925年制作からである。

いわゆるロシアアバンギャルドの時代、そしてスターリン時代の傑作1942年「イワン雷帝」で終わる。現代の映画作家でこの2作品を観ないものはいまい。(メキシコ時代は触れない)

アメリカ映画「アンタッチャブル」をはじめ「オデッサの階段」を模して作られる映画のなんと多いことか、エイゼンシュタインへの憧憬と畏敬の表現である。

最近の「ロードオブザリング」にも「イワン雷帝」の影響がみられる。

さて前置きはこのくらいにして、音楽の世界、とりわけ超人的な人物が次々輩出しているのがピアニストの世界である。

ここではマリア・ユージナとアナトーリ・ヴェデルニコフを語ろうと思うが紙面が尽きた、以下次号で。